Officeの初期設定時に間違えて認証できなくなってしまった場合
このところ良くあるのですが、PCを購入してOfficeの初期設定で認証されなくなってしまったというもの。
PC付属のOfficeの場合は「Office Personal Premium」かパワーポイント付属の「Office Home & Business Premium」がほとんどだと思います。
最後に「Premium」とあるのがPC付属バージョンです。
最近は量販店でOffice付属モデルでなく、Office無しモデルに別途パッケージ版のOfficeをすすめている場合も増えてきました。
どちらの場合も同じ問題が発生しますが、「Premium」ありなしで判断できるのでパッケージ版の場合は間違える事は無いようです。
始めてマイクロソフトアカウントを作成して、そのアカウントにOfficeを登録する場合は問題ないのですが、以前からお使いのマイクロソフトアカウントに2台目以降のパソコンとofficeとして追加登録する場合に選択ミスの問題が発生します。
現在のOfficeの認証
現在のPC付属のOfficeはパソコンとMSアカウントが紐付けされていて、初回インストール時にPC付属カードにあるキーを入力して認証すると、正規のプロダクトキーが自動で発行され、正規のキーでインストールされるようになっています。
この正規のプロダクトキーはMSアカウントにログインしたページで確認できるようになっています。
当然PCを数台持っている方は、ひとつのアカウントに複数のPC付属Officeが登録されることになるのですが、同じ「Office Home & Business Premium」がいくつもあってはどれが該当のPCのものだかわからなくなってしまいます。
残念ながらどのPC用のOfficeかというのは登録した日付でしか確認できません。
間違えてしまうタイミング
例えばパソコン3台目で同じ「Office Home & Business Premium」が付属したPCを設定しようとしたとします。
手順通りにプロダクトキーを入力しMSアカウントにログインして進めていくと、複数のOfficeが登録されているからどれか選択しろとダイアログが出てきます。
ここで問題が発生します。
このように複数の選択肢が出ます。
「Office Home & Business Premium」
「Office Home & Business Premium(1)」
「Office Home & Business Premium(2)」
どのOfficeをインストールしますかと聞かれても、今キーを入れたモノに決まっていると思うのですが、なぜ選択させるのか良くわかりませんね。
増えていっているので、(2)が今増えたものかと思う人もいれば、良くわからずにそのまま一番上を選択する人もいます。
一番上のカッコなしが今入れた最新の場合がほとんどなのですが、時々これも違っている場合があるので困ります。
まったくなぜちゃんと比較できるインストールした日付やキーを表示してくれないのか理解できません。
間違えて選択するとどうなるのか。
もしここで間違った選択してしまうと、Officeが認証されず不正コピー扱いされてしまいます。
数日の猶予はあるものの、そのまま放置すると使えなくなってしまいます。
もし間違えてしまったら再インストール
Officeを一旦アンインストール削除してから再インストールすることでちゃんと認証されるようになります。
再インストールの方法
まずは、インストールされているOfficeをアンインストール削除します。
削除できたら再起動してから、新しいOfficeをインストールした My Office アカウント(MSアカウント)https://www.office.com/myaccount にログインします。
すると、登録されているOfficeがいくつか出ていると思います。
(一覧が無い場合上のタブでOffice365ではなくOffice2016を選択します)
アカウントに追加された日付が、一番上が新しいものになっていると思います。
そのPCのインストールした日付のOfficeのインストールボタンから再インストールを実行します。
正規のプロダクトキーの確認
My Office アカウント(https://www.office.com/myaccount)
Officeの一覧の項目ごとの一番下の「プロダクトキーの表示」から正規のプロダクトキーが確認できます。
このプロダクトキーは、PC付属のカードの値とは違います。
正規のプロダクトキーとPC付属カードのキーはMS内部で関連付けられています。
インストールされているプロダクトキーの確認
Officeのインストールをしたけど認証されないというサポート案件の場合、これらの原因が多く考えられますので、どのような状況なのか確認する必要があります。
正規のキーを確認したら、PCにインストールされているOfficeのプロダクトキーを調べます。
管理者のコマンドプロンプトから下記コマンドを入力します。
Office2016 64ビットの場合
cscript "C:\Program Files\Microsoft Office\Office16\OSPP.VBS" /dstatus
Office2016 32ビットの場合
cscript "C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\Office16\OSPP.VBS" /dstatus
すると
C:\WINDOWS\system32>cscript "c:\Program Files\Microsoft Office\Office16\OSPP.VBS" /dstatus Microsoft (R) Windows Script Host Version 5.812 Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved. ---Processing-------------------------- --------------------------------------- SKU ID: 12345678-1234-123456789-123456789123 LICENSE NAME: Office 16, OfficeProPlus-Retail edition LICENSE DESCRIPTION: Office 14, RETAIL channel LICENSE STATUS: ---LICENSED--- ERROR CODE: 0 as licensed Last 5 characters of installed product key: AE5LN --------------------------------------- --------------------------------------- ---Exiting-----------------------------
のように出ますので、Last 5 characters of installed product keyの5桁が、プロダクトキーの最後の5桁となります。
ちなみに、
Office2013の場合はパスのOffice16の所がOffice15になり、
Office2010の場合はOffice14になります。
インストールされているプロダクトキーの変更方法
もしLast 5 characters of installed product keyの値が正規のキーと違っていた場合、こちらもコマンドから正規のキーへ変更を実施できます。
この手順で正規のキーに変更することにより再インストール無しに認証できます。
正規キーとインストールされているキー最後の5桁を確認し準備しておきます。
まずインストールされているキーを削除します。
仮に間違っているキーの「AE5LN」が最後の5桁とします
管理者コマンドプロンプトで
cscript "C:\Program Files\Microsoft Office\Office16\OSPP.VBS" /unpkey:AE5LN
次に正規のキーをインストールします
仮に「MFKXT-F6DT2-THMRV-KDWH2-TCDTC」が正規のキーとします
管理者コマンドプロンプトで
cscript "C:\Program Files\Microsoft Office\Office16\OSPP.VBS" /inpkey:MFKXT-F6DT2-THMRV-KDWH2-TCDTC
キーは上の値ではなく必ずご自身で調べた値を入れて下さいね。
最後にワードかエクセルを起動すると認証できると思います。
複数のOfficeがある場合キーを事前に記録しておく
このように、非常にわかりにくい状況になってしまうので、今お使いの各PCのOfficeのプロダクトキーは、コマンドとオンラインで確認して記録しておきましょう。
まずインストールされているキーを調べ、該当のキーをMy Officeで調べ一覧にしてプリントアウトしておくと良いでしょう。